セルフメディケーション税制のお役立ちツール

今回の平成29年分の確定申告から始まるのが「セルフメディケーション税制」です。

「定期健康診断等の一定の取組を行っている人が,1年間のうちに薬局等で対象となる医薬品を購入した分について,その合計額が年間1万2,000円を超えた場合,超過分が所得控除(最大8万8,000円)されるもの」です。

セルフメディケーションとは「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」とWHO(世界保健機構)で定義されています。適切な健康管理の下で医療用医薬品からの代替を進めていくことは、国民の自発的な健康管理や疾病予防取組を促進するだけでなく、医療費の適性化を図る観点から導入された税制です。

ということで「対象となる医薬品って?」という疑問が残りますが、これは医療用から転用された医薬品(スイッチOTC医薬品)と定められております。一部の対象商品には共通識別マークがついておりますが、29年12月28日時点で1,671品目に上る(厚生労働省HP)など、分かりにくさは否めません。

そこで、力強いツールを見つけました。

この税制の適用を受けるには明細書の添付が必要となります(31年分の確定申告までは,領収書の添付又は提示によることも可)。そのフォーマットとしてパソコンで入力できるものが,国税庁HPにて公開されています。確定申告書等作成コーナーの「所得控除入力」中の「医療費控除の入力」にて作成可能です。

何が優れものかと申しますと、リストボックスに申告したい医薬品の名称の頭文字を入力すると,該当する薬が表示されるのです。例えば「あ」と入力すると「あ」から始まる名称の医薬品が自動表示されます。正確な申告のためには非常に便利なツールと言えるでしょう。

ところで、この「セルフメディケーション税制」は「従前の医療費控除」との選択適用となります。どちらがお得なの?とはみんなが思う疑問。それを解消してくれる簡単なシミュレーションが国税庁HPに掲載されています。

ご参考までに。